遠くまで声が届くわけ
伝声管は、電気を使わずに、長い管を通してはなれた場所と話をするための道具です。映画の昔の船のシーンなどに、はなれた場所で直接会話する場面がしばしば登場します。【写真1】
声が空気中を自由に伝わる場合は、池に石を投げ入れた時の円形の波紋と同じで、その波は進むにつれて広がっていく球面波となります。距離が遠くなるほど聞き手の耳に届く波のエネルギーは小さくなり、声が聞こえにくくなります。【図1】
しかし、細い管の中では波が広がらず、平面波として直線に近い形で伝わっていきます。【図2】
平面波は、波のエネルギーがあまり減らずに遠くまで伝わるので、遠くに声を届けることができるのです。