不可能図形はつくれるか?
あたかも実際に存在する立体物を描いた絵のように見せて、実際にはそのような立体物はありえないだまし絵を「不可能図形」といいます。【図1】
明治大学の杉原厚吉先生は、数学の力で、その不可能図形の模型をつくってしまいました。
鍵になるのは「立体の角は直角である」という思いこみです。実際は直角ではないのに、ある視点から見たときに直角に見えてしまうと、脳はほかの角も「直角だ」と強く思いこんでしまい、ありえない立体が目の前に実在するように錯覚してしまうのです。【図2】
杉原先生は「直角に見えるところに直角以外の角度を使う」方法で、不可能図形をいくつも実体化してきました。展示「変身立体」では、そうした作品のいくつかを紹介しています。