反射のしくみとスピード
目・耳・鼻・皮ふ・舌などの感覚器から受けた情報(視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚など)は、多くの場合、感覚神経を通って「せきずい(背骨)」に入り、脳に伝えられ、そして脳の指令が運動神経を通って筋肉に伝えられます。【図1】
ところが、熱いものにさわった場合など特定の刺激に対しては、脳からではなく「せきずい」から直接運動神経に指令が伝えられ、瞬間的に手を引っこめます。意識せずに起こる、こうした反応を「反射」といい、それにかかる時間は0.1秒以下といわれています。【図2】
たとえば「熱いなべにさわった瞬間に手をはなす」「転んだときにとっさに手が出る」「暗いところに行くとひとみが大きくなる」などが反射の現象です。反射の多くは危険をさけることが目的で、動物が獲得した、身を守るために必要不可欠な機能です。